先月1月28日に、総務省が発表した住民基本台帳の人口移動報告によると、東京23区で初めて人口の転入より転出が上回りました。
これは新型コロナウィルスの影響やテレワークの普及が進んだから、と報じられていますが、いったい板橋区ではどのような状況なのでしょうか。
東京23区、初の転出超過 21年人口移動報告(日経新聞)
コロナ禍“東京一極集中緩和”23区は初の転出超過 この先は…? (NHKニュース)
東京23区という括り方ではわからない、板橋区の人口推移の状況
そこで、板橋区の住民基本台帳をもとに、ここ10年間の人口推移の変化をグラフにしてみました。
(元データ:板橋区住民基本台帳より毎年1月1日の数字を換算。リンクはこちら)
「東京23区」というくくり方が、地方自治の現場から見れば非常にざっくりとした(ざつな)分け方であり、また年齢別に見なければ、区民の皆さんのライフステージごとの引越しとコロナの因果関係も分かりません。
今回は、【年齢別グラフ】と【生まれ年別グラフ】の二つで追ってみます。
また、グラフの年齢別の分け方は、恣意的にくくっています。
【年齢別グラフ】
まずは、0歳から12歳まで。
- ・0~3歳 コロナ前から増加に頭打ち、コロナで一気に流出
- ・4~6歳 本来は流入時期だがR2から流出に転化
- ・7~10歳 小学生期間は流入変わらず、コロナの影響少ない
- ・11.12歳 フラット。R2R3の山は平成21年生まれの異常値か
次に、中学生以降の年代です。18歳以降急激に人口が増えますので、縦軸の数が倍になっています。ご注意ください。
- ・13~15歳 フラット。・16.17歳 微減?生まれ年別グラフとの比較が必要。
- ・18~22歳 例年は毎年各年齢500人ずつ増加、R2で明らかに変化
- ・23~25歳 コロナ中の新採年代が減少・26~28歳 上昇トレンドが停滞
次は、40歳まで。
- ・29.30歳 フラット。流出入のターニングポイント年代
- ・31~35歳 減少トレンド。コロナの影響は微妙?
- ・36~40歳 減少トレンド。
そして、41歳から60歳まで。
以下、全年齢のグラフです。
- ・0歳〜の人口はその年によってかなり幅がありますが、18歳になるとなぜか幅が狭くなり、だいたいどの年も4,000人前後になっています。
- ・18歳から25歳前後までは一気に人口が拡大する年代ですが、20歳〜30歳の流入の山がコロナで亡くなってしまっています。
- ・28歳あたりに、人口流入&流出のターニングポイントがありそうです。
- ・ここ数年の30代の人口の減り方が顕著です。
- ・40歳以降は流出入がほとんどなく、そのまま横スライドしながら歳をとっていき、60歳前後から自然減が始まっています。
(その2、生まれた年別に続きます。)