現在の環境政策について私は以下のような問題点があると考えます。まず行政では、市場原理と民間活動に依存しすぎてしまう。教育では、環境問題を単なる教育科目の一つとしてとらえてしまう。民間では、事業や機器導入の際の初期投資のコスト高がかさんでしまう。これらに対する対応は、太陽光発電が劇的に広まる契機となったドイツのアーヘンモデルのように、23区レベルでの小さな自治体からの制度改革と積極的な財政投資がキーポイントとなると考えます。
現在大規模改修中である小豆沢体育館について、環境負荷軽減の対策は何がとられているでしょうか?クールルーフなどの手法も取り入れた遮熱塗料やソーラー発電の取組むのでしょうか?またソーラー発電を設置するのであれば、災害時用の非常電源として用いることは現在の技術と法律上可能でしょうか?
本年11月以降に解体工事着工が予定されている新赤塚庁舎について、計画中の環境対策を3点、問います。
ア、ソーラー発電の導入計画及びその容量と、災害時の防災拠点非常電源としての使用は如何か
イ、設計建築の時点から南側外壁への緑のカーテン設置を検討しては如何か?
ウ、規則上しかたなしに設置したというような屋上緑地の位置と用途でなく、区民憩いの場として活用を検討してはどうか
最近、カーボンオフセットという言葉がしばしば聞かれます。これは使用電力の炭素排出量を換算し、炭素の削減もしくはそれにつながる行為へと金銭を払い環境負荷を減らすことです。環境負荷軽減策の一つとして、行政ばかりでなく、一つのビジネスモデルとしても非常に重要視されていますが、このカーボンオフセットの概念を省エネ対策の継続とともに、積極的に導入し、区民と行政が及ぼす炭素排出量の低減を全庁舎と全公共施設上げて取り組むべきであります。そのためにも京都議定書約束期間が始まった今年こそ、環境分野特定財源の基金とする板橋版エコ・ファンドの設立を積極的に検討してみてはいかがでしょうか?
区内施設の充実に伴い電力消費は増えています。たとえば平成19年第2四半期、7月~9月までの区内小中学校の電気使用量をみると、年間で約47万6000KW、前年比16.6%の増となっています。自然エネルギー使用度をベースとするエコ・ファンドの導入によって、公共施設の水道光熱費の増減が政策評価として表れることになります。地域、区民の取り組みには、自治体の率先した実行が見本となることは間違いなく、公益性の高い環境政策に対する区長の考えをお聞かせください。
学校における環境教育の時間を、学習項目の一教科というだけにとどめず、地球と自然と人間の関係とは如何に?といった、子どもたちに心の部分まで問いかけさせる機会としてはどうでしょうか?
今後展開される小3〜中3までの環境教育とその「環境ハンドブック」の内容はすばらしく、子供たちの教育分野だけにとどめておくのは非常にもったいないと思います。大人へのエコアクション啓発にも効果的な内容だと感じますが、まずはこの際、子供たちに文明論や「環境」という言葉の持つ多義的な意味など、更に深い部分までを考えさせ疑問を投げかける機会を提供してはどうでしょうか?
人は生きていく上で必ず二酸化炭素を排出します。ですが、それは地球にとって汚染なのかそれとも地球生命体の一つの循環サイクルにすぎないのでしょうか。こういった生命の本質と常に隣り合わせで人間は生きている、これからの時代はこういった地球と自然と人間の存在意義を常に問いながら生きていく時なのだ、という議論も沸きあがってきています。この環境教育の分野を用いて子どもたちに、ぜひともこのような幅の広い議論を深めていって欲しいと思いますが答弁を願います。
ナンバーワンプランの中にも3カ年計画として順次緑のカーテンの設置校舎を増やすと出ておりますが、なぜもっと学校現場に広まらないのでしょうか?早急な全校設置の促進強化を希望します。
環境教育の分野に加えてこの緑のカーテンの優れているところは、遮熱とその蒸散作用による夏場の省エネ、緑によるリラックス効果、なった実を食べるなど、その成果物が多岐に渡り、管理が容易、且つ安価であるということなど、上げればきりがありません。ならばなぜもっと学校現場に広まらないのでしょう。
そこには学校現場の組織や管理責任の所在に問題の原因があるとするならば、手法を変え教育委員会手動でなく、地域と子どもたちの力を用いた草の根的な広め方ということも検討してみてはいかがでしょうか?
現在、那覇市からゴーヤの種1万粒を提供して頂けるという非常にありがたいお話がございます。区内一部団体などではこれを契機に緑のカーテンをもっともっと活発に広めていこうという動きがあります。こういった活動を応援すべく、学校とは別に民間へも同様にカーテンを広める運動を協力展開してはどうでしょう。ここで私は「ゴーヤの種を広めよう!」プロジェクトというものを一つの例として提案したいと思います。これは、1年草であり沢山の種の取れるゴーヤを用い、元手になる苗の実と種の世代をたとえば5年間追跡調査をし、育てた人は友達3人に渡してカーテンを作ってもらう、という手法であります。こうすることによって、単純計算をすれば、地域へあっという間に運動が広まり、また追跡調査によって、もとは同じ種だというような仲間意識・共同意識が生まれるのではないでしょうか。
民間分野における新エネルギー対策の導入を遅らせる最大の要因は初期投資費用のコスト高であると考えます。現在、区での助成は設置費用の数パーセント前後の非常に低い物であります。まずは区民の方々からの申し込み件数の状況を踏まえ、またオフセット分のグリーン電力購入によるランニングコスト支援重視という東京都の政策と歩調をあわせ、太陽光発電や高効率湯沸かし器の設置補助の年間件数を現在の10倍に拡大すべきだと考えますがいかがでしょうか。先ごろ東京都では、10年以内に都内4万世帯への太陽光発電設置を支援するとの方針が出ました。都内で4万世帯だと板橋区では1年間に約200台近い新設状況にならないと間に合いません。現計画で年24台のソーラー設置補助ということから考えても決して10倍という数字は高い数字ではないと思われますがいかがでしょうか。また地下水保全のため、浸透ますの設置増加もあらためて促進すべきだと考えますがいかがでしょうか。